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神社仏閣のひしめく京都ならではの伝統「仏具彫金」の緻密な技を体験するキーホルダー作りに、ラニーノーズも夢中に!

2017年10月14日(土) レポート

10月14日、京都伝統産業ふれあい館では、京都に古くから伝わる技能を持った職人さんが講師を務めるアート部門の参加型イベント「京の職人 ワークショップ」が大盛況!午前の部の「浸染」に続き、午後からは「仏具彫金」のワークショップが行われ、ゲストのラニーノーズと参加者のみなさんが彫金によるキーホルダー作りを楽しみました。
「仏具彫金」は、仏前に供える仏飯器や燭台、香炉などの金属製品に文様をつける装飾技法。鏨(たがね)と呼ばれる工具を使い、美しい模様を削り出していきます。教えてくださったのは、京都で17代続く老舗『藤源』の仏具彫金師・藤林良教さん。『藤源』は東本願寺・大谷派の仏具を手がける工房です。会場では、特注品という燭台、花瓶、香炉を披露していただきましたが、3点で120万円もするとか!ですが、リアルな鶴と亀をかたどっていたり、複雑の草木の文様がビッシリと施されていたりと、まさに絢爛豪華な逸品だけに納得です。

さて、午前に引き続き、女と男が司会を担当するワークショップでは、錫製の丸いプレートに彫金の技術でさまざまな模様をつけるオリジナルのキーホルダー作りに挑戦。“刻印”と呼ばれる杭のような形をした小さな工具の先端に、アルファベット、ハートやクローバーなどの模様が彫られており、これを金槌で打ちつけるとプレートに同じ模様がクッキリと。つまり、判子のような要領でプレートに模様を刻んでいきます。
本番に先立ち、まずはアルミのプレートを使い、刻印の持ち方と金槌の振るい方を練習からスタートです。金槌を打つ力が弱すぎると、模様がキレイに刻まれないのですが、特に女性陣は力加減がわからず悪戦苦闘!さらには刻印の“角度”も重要で、斜めに打ちつけてしまうと、模様の一部が欠けたような形になってしまいます。「刻印を垂直に立てるように持って、上から真っ直ぐに金槌をおろしてください」という藤林さんのアドバイスを受け、試行錯誤しながら

少しずつコツをつかんでいく参加者のみなさん。最初はおっかなびっくりの様子でしたが、次第に上達していき、藤林さんを「お、うまいですね!」とうならせるほど腕を上げる人も。こうなるとおもしろくてたまらないのか、いろんな刻印を次々と試す“練習”に夢中になり、市川から「めちゃめちゃ練習するやん!職人にでもなる気ですか?」とツッコまれていました。
そしていよいよ本番!みなさんが、錫のプレートに思い思いのデザインを刻み込んでいきます。いっぱいのハートを刻んだラニーノーズの山田は、いつの間にやら“ハート打ち”の名人に。ほかの参加者がハートを刻みたいとき、「お願いします!」と頼まれて代わりに打つほどに腕を上げ、藤林さんに「先生!」と呼ばれて得意顔を見せていました。一方の洲崎は、小さな点を刻む刻印を駆使し、点を線のように繋げて“2017.10.14”と日付の数字を刻む高難易度の技に挑戦!「納得いかん!」と何度もやり直すなど作業に熱中していました。

こうして出来上がったプレートに、カラフルな組紐などのストラップをつけ、キーホルダーはついに完成!「この体験をしたからこそ、先生の技のすごさがわかりますね」と藤崎さんが手がけた仏具彫金の技のすばらしさを改めて痛感する洲崎。神社仏閣の多い京都ならではの伝統技術を体感できたひとときでした。

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