ニュース全ニュース

『火花』の世界初上映に板尾創路監督、菅田将暉さん、川谷修士が舞台挨拶に登場!

2017年10月15日(日) レポート

10月15日(日)、TOHOシネマズ二条にて『火花』の特別上映が行われました。お笑いコンビ・ピースの又吉直樹の初純文学作品で、芸人として初めて「第153回芥川賞」を受賞した『火花』を映画化。漫才の世界に「夢」を持って身を投じるも、結果を出せず底辺でくすぶっている青年・徳永と、強い信念を持った先輩芸人・神谷が出会い、「現実」の壁に阻まれ、「才能」と葛藤しながら歩み続ける青春物語です。

2016年6月からNetflixでドラマ化され、さらに同ドラマがNHKで連続ドラマ(17年2月~4月)として放映されるなど、300万人が笑って泣いた、アホで愛おしい本作、待望の映画化とあってこの日は、多くのお客様が駆け付けました。

上映後に行われた舞台挨拶では、監督の板尾創路、スパークス・山下役を務めた川谷修士、そして主役であるスパークス・徳永役の菅田将暉さんが登壇。大歓声の中、登場しました。

本作はこの日が初公開。ワールドプレミアムです。その喜びを板尾監督に尋ねると、「ポスターが小さい! 喫茶店に貼るサイズですやん」とツッコみ、会場を沸かせます。そして「ワールドプレミアですから。しかも1000円。菅田将暉はおるわ。とんでもないお客さんですね」と朝早くから劇場に駆け付けてくれた観客の皆さんに板尾流のお礼を述べました。

関西出身の菅田さん、漫才師役を演じてみての感想をお聞きしました。「難しかったです。漫才師役はもう2度とないでしょうね。漫才は修士さんがいてくださったから、僕が何でもツッコんだるからって言ってくれたからできたけど、すごい世界だ思いました」と振り返りました。

一方の修士は、「山下は20代から30代くらいまでの漫才師という設定で。菅田くんと僕が同い年って…。実年齢と20歳くらいかけ離れているところが大変でした。若手やのに“立ち方が40歳になってんで”って言われたりとか…」と苦労もあったよう。厄年も終えた40代の自分でいいのだろうかという思いもあったようですが、板尾監督は「山下役で一番先に思い浮かんだのが修士だったんです」と、川谷しかいないという強い思いでオファーしたそう。「漫才もベテランだし、菅田君を預けるにはもってこいでした。本人は奥さん一筋で、すごくピュアで。そこもいいし、芸人としても苦労を知っているので、修士がよかったんです。年齢差は感じないと思いました。最初、スタッフに“修士でいきます”って言ったら、20歳も離れてるよっていぶかしげな感じでしたけどね(笑)」とストレートな思いを明かしました。その言葉を聞き「すごくうれしいです!」修士、満面の笑みでした。

菅田さんも漫才師という役作りが難しかったそう。「漫才の稽古をして、ネタ見せして。板尾さんは何も言わずに“はい、OK”って。それだけなんですよ。ボケのタイミングとか指示もないし、声の張り方も何もおっしゃらない。“修士、任せた。好きにやってくれ”って。だから、(徳永役)は僕でよかったんかな?って思うこともありました」。

そこには板尾の明確な意図がありました。「僕は、スパークスというコンビになってほしかったんです。徳永と山下が苦労して、漫才を練習して、いろんなところでスベって。そういう経験をして、漫才師を作っていくしかなかったんです」。

板尾のその言葉を聞き、菅田さんと川谷はしみじみ「スベったなぁ…」と振り返っていました。

実は、この舞台挨拶のためTOHOシネマズ二条にヘリコプターで来たという菅田さん。板尾監督曰く「横山やすしか、トムクルーズか」というスターの行動に会場からも驚きの声が上がりました。「朝、釜山で目を覚まして。向こうの映画祭に行っていたんです。釜山から関空に移動して、ヘリでここまで来ました!」と菅田さん、世界で最初に『火花』を観てくださったお客様を前に、終始、うれしそうな表情を浮かべていまいた。

『火花』は11月23日から全国ロードショーされます。

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア