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祇園花月の特別上映・五社英雄特集『人斬り』に中村玉緒が舞台挨拶に登壇!

2017年10月12日(木) レポート

10月12日(木)からスタートした京都国際映画祭2017。4回目を迎える今年は、これまで以上にパワーアップし、様々な作品の上映、イベントが行われます。なかでも今回の目玉企画のひとつが五社英雄特集。初日には1969年制作の『人斬り』が上映され、舞台挨拶に中村玉緒さんが登壇しました。

京都国際映画祭総合プロデューサーの奥山和由さん、五社巴さんとともに中村玉緒さんがステージに登場。まず、西本願寺で行われたオープニングセレモニーについて、奥山さんが「なんといっても厳かな感じがすごかった、それに尽きる」と発言。中村さんは「ずっとテレビで見ていた」と話し、会場を笑わせます。

司会から「勝プロダクションにとって、最初の時代劇作品、気合も相当だったのでは?」と質問されると、中村さん、奥山さんともキャスティングに言及。「あれだけのキャスト、文豪の三島由紀夫先生まで出ていただいて」と中村さんが言えば、奥山さんも「あの時代の4人は奇跡」と絶賛します。そして、五社監督も勝新太郎さんも、キャスティングにすごくこだわられていたと話し、2人とも田中新兵衛役は三島由紀夫しかいない、と大変な口説きようだったと解説。そして「三島由紀夫さん自身もすごく出たかった、でももったいぶろうと一晩考えさせてくださいと言ったものの我慢できずにその日のうちに返事をした」というエピソードを披露してくれました。

それからも三島さんと勝さんの思い出話が続き、三島さんは勝さんがこんなに親切とは思っていなかったと話していたという逸話も出るなど、貴重なエピソードが次々と語られます。中村さんも三島さんについて「ああゆう顔の方、今はいないんじゃないかしら?」と振り返りました。

続いて、石原裕次郎さんとの思い出が。中村さんは、勝さんと石原さんはとても仲が良かったと話し、慶応病院から退院したとき、勝さんと石原さんがいっしょにお風呂に入ったというエピソードや夫婦2組で写真を撮った話、さらに石原さんの特徴のある歩き方はスキーで骨折したかららしい、という裏話も飛び出しました。

そこから当時の貴重な写真がスクリーンに映し出されます。この写真は「映画を撮ってから1年の間に父が三島さんから頂いたもの」と五社さん。中には勝さんと三島さんが刀を持っているカットも。中村さんは「主人もものすごく楽しかったと思います」と笑顔。最後の1枚は勝さん、三島さん、石原さんという貴重な3ショットです。中村さんは、背が高いので石原さんだけ草履を履いていると、またまた貴重な裏話を披露。奥山さんが「三島さんが本当に楽しそう」というと、「こういうときはロクな話しをしていない」とツッコみ、会場は笑いに包まれました。

フォトセッションのあと、五社さんは「(父が撮った)24本の中で一番好きな作品です」とコメント。中村さんも「いろんなことを思いながら御覧ください、どうぞごゆっくり」と話し、舞台挨拶は終了しました。

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