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シャンプーハット・てつじ&藤崎マーケット・田崎で日本酒トークを実施

2017年10月12日(木) レポート

今年で4回目の開催を迎えた「京都国際映画祭」。10月12日(木)〜15日(日)の期間、京都市内各所で映画の上映、アート展示、ワークショップなどさまざまなイベントが予定されています。初日の10月12日(木)、映画祭スタートを祝し赤色に輝く京都タワー内B1にある「京都タワーサンド」のFOOD HALLでは、「京都国際映画祭」コラボイベントとしてシャンプーハット・てつじ、藤崎マーケット・田崎による「てつじと田崎と日本酒と」と題したトークショーが行われました。日本酒好きが高じ日本酒のソムリエといわれる「利き酒師」の資格を持つてつじと、集まったお客さんとでお酒を嗜みながら日本酒の魅力に触れるというもので、京都中の日本酒が揃っているという「京都タワーサンド」で開催するにはピッタリなイベントです。

お客さんからの温かい拍手で迎えられた、てつじと田崎。ふたりの登場を待ちわびていたお客さんを前にてつじは「最高の日本酒のアテは何かなと考えていたんです」と切り出し、「素敵な会話」と述べ、これからはじまるイベントへのお客さんの期待値を高めます。そして、「終わる頃には自分で日本酒を選べるように鍛えますんで!」と「利き酒師」のプライドを懸け、日本酒の知識をみなさんに伝授することを宣言しました。

早速、1杯目の日本酒とアテ、そしてトークテーマが書かれた封書がテーブルに運ばれてきます。テーマは「京都」。てつじは経営するつけ麺店「宮田麺児」で使用する麺の製麺所が京都にあることから、そこの社長に教えてもらった「京都の人はこんな人」情報を語りはじめました。と、そこへテレビロケ中のジャルジャルが乱入。ひと盛り上がりした後、後藤は「にぎやかな所に引き寄せられる性質なんで」と次の目的地の発見を告げ、さらっとステージを後にしました。

落ち着いたところで、てつじは注がれていた「都鶴 山田錦 純米極辛」に関連して、「酒米」について語り出します。使用されている「山田錦」は米の種類であり、「酒米の最高峰で、映画に例えると『スピルバーグの映画ですよ』という感じなんです」と観る前から面白いことが保証されているような、飲む前から品質の高さを示すものとわかりやすく話します。

続いての日本酒は、俳優の佐々木蔵之介さんのご実家としても知られる佐々木酒造の「聚楽第 純米大吟醸」。ラベルを見ててつじは、「『大吟醸(精米具合の高い最高峰の酒)=美味しい』というイメージがあるかもしれませんが、それは映画を『上映時間2時間半』と(長さだけで大作というように)言うてるみたいなもの」と、あまりにもざっくりとした判断基準であると断言。それを聞いた田崎は「うわー、うちの相方・トキがよく後輩の前で『大吟醸、うまいな』って言ってます」と大慌て。米の研ぎ加減でプレミア度が変わってきますが、それは昔に精米技術がなかったために重宝されたことからきたもので、てつじは「今は雑味の多いものも「個性」として楽しむ時代」と味わい方をレクチャーしました。

2つ目のトークテーマは「映画」。「映画がきっかけで流行った日本酒がある」とてつじは語り、「獺祭」が人気作品に登場したことで海外のファンにも知られ、世界的なブームになったエピソードに触れます。そこから派生して、削られたお米はお菓子に使用されている話、「精米歩合は最高で1%まできてます!」と、99%を磨いて残った酒米で造られた日本酒「光明」についてを紹介しました。

トークが弾むとともに、お客さんもお酒&料理が進んでいきます。一旦、「おかわりタイム」を挟みます。「こんなに席を離れるとは」とほとんど空っぽになった客席に驚きつつもてつじは、「会話は最高のアテ」とトーク内容にお客さんが満足してくれているものと自信を覗かせていました。みなさんが戻って来る間にも、てつじは日本酒セレクトのレクチャーを。「“辛口”のものをとお店で頼むのは、映画だと“怖い”ものと大まかなジャンルを言っているだけ」と例えたり、「酵母は“俳優さん”のようなもの」と観る映画を選ぶ理由のように、日本酒を選ぶ際も酒米や酵母で好きな素材を見つけて頼めばいいとアドバイスします。

3杯目は、「金鵄正宗 純米大吟醸」。ラベルを見たてつじは、「これは京都の人は飲まないといけませんよ」と語気を強めます。一旦生産中止になったものの最近復活した京都独自の酒米「祝」が使用されているのだそう。「爽やか〜」(田崎)と味を堪能したところで、3つ目のトークテーマ「漫才」へ。田崎が最近あった藤崎マーケット「ラララライ体操」封印エピソードを披露した後、てつじがおもむろに「漫才は『緊張と緩和』やと思うんですよ」と口にし、「この場でそれをやってみたい」と即興で「利き酒」を提案。「これできたらヤバいですよ」と驚く田崎をよそにてつじは、「ラベル見ただけで味の想像がつくんで」と自らのハードルを上げていきます。祝米を使用した「金鵄正宗 純米大吟醸」を的中させると表明し、3つのグラスに3種の日本酒を注いでもらいます。準備が整い、てつじはグラスと向き合い、ぐるぐる回したり、香りを確かめテイスティング。3つのうち、ひとつは香りを確認したのみで、勢いよく「祝米のものは、真ん中です!」と叫びます。見事に正解を導き出したてつじの、あまりのカッコよさに田崎は尊敬の眼差しで「好きです!」と興奮しながら「さすが利き酒師!」と讃えます。「これが『緊張と緩和』やで。最後、自分に酔ったわ」と、ちょっとドヤ顔を見せるてつじ。そんなてつじにお客さんからは賞賛の大拍手が巻き起こり、熱気に包まれる中イベントは終了しました。

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