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國村隼の“実は”な話も飛び出した『KOKORO』舞台挨拶!

2017年10月13日(金) レポート

京都国際映画祭2017会期以降に日本で公開を控えている映画をジャンルレスにセレクトし、刺激的なものを集め上映する部門「特別招待作品」。そのうちの1本となる『KOKORO』が、10月13日(金)にTOHOシネマズ二条で上映されました。日本のとある村を舞台に、心に深い傷を持つ者同士が支え合い再生していくのを描いた人間ドラマ。ベルギー出身のヴァンニャ・ダルカンタラさんが監督を務め、村に住む元警察官のダイスケ役を國村隼さんが演じるほか、安藤政信さん、門脇麦さんら日本の実力派俳優が出演したベルギー、フランス、カナダ合作による国際色豊かな作品です。この日は上映後に、國村隼さんとヴァンニャ・ダルカンタラ監督による舞台挨拶が行われ、MCをロバータが担当しました。

「関西ではじめてご覧になった」お客様に向けて、まずは國村さんから「作品をご覧いただき、また(舞台挨拶のために)残ってくださってありがとうございます」と感謝のことばが。つづけてダルカンタラ監督がまずは「ヨロシクオ願イシマス」と日本語でご挨拶。「京都に来られて、みなさんに観てもらえてうれしいです」と素直な気持ちを述べられました。

ベルギー出身のダルカンタラ監督は「日本文学、映画に特に興味を持っていた」そうで、今回は時間がないため観光はできなかったが、以前に日本へ来た時に「山や寺、自然などに触れ散歩した」エピソードを披露し、日本文化へのリスペクトの念が深いことを話しました。そのため、脚本段階では、「日本の人が観て意味がわからないようにならないよう」に、いろんな人に脚本チェックの協力を求め、世界観に違和感がないよう気を配ったそうです。

そんな思いのこもった脚本を受け取った國村さんは、ロバータから監督の印象を尋ねられると、「お会いする前に読んで、すごく優しい映画になるだろうな」とテキストから監督の人柄を感じ取れたのだと言います。実際に会ってみて、「この人はこの映画そのもの。瞳の奥から穏やかさ、誠実さを感じた。この人だから撮れる」と確信したことを振り返りました。「国籍を問わず、映画監督はどの方も個性的。それが現場に反映されます」と撮影当時を思い返し、「集まったスタッフさんもヴァンニャが選んだだけあって、同じ波長を持っていて」と、作品にもその穏やかさが流れていると話します。

キャスティングに関する質問が投げ掛けられた監督は、「俳優として文句なし!」と國村さんを絶賛。「人間性に惹かれましたし、相手役の女優さんとの掛け合いもうまくいくだろう」と読んでいたので「大変やりやすかった」と國村さんと映画を作れた喜びを隠せません。國村さんを「ジュンさん」と名前で呼ぶダルカンタラ監督の姿から、國村さんへの信頼度高さが垣間見えました。

撮影時の苦労話について聞かれた國村さんは、「大変やな、困ったなということのない現場だった」と言いつつも、とっても悩まされたことがあると告白。映画は崖のシーンからスタートするのですが、「実は高いところが苦手なんです」と肩をすくませる國村さん。「映像だとそんなに怖くないように見えるかもしれないんですけど……」と付け加えながら、「『怖い、怖い』と言ってる場合じゃない。仕事しないと」と恐怖心との戦いがあったと明かします。それに対して監督は「怖がっていたなんて知らなかった」と驚きの表情。オープニングから、國村さんの“俳優魂”が光る注目のシーンと言えそうです。

来月11月4日(土)からの公開を控える本作。最後にダルカンタラ監督から、「何かを考える、ピースフルな気持ちになるきっかけになってくれたら」と、日本中のお客さんに作品が届くようにと願うメッセージが。國村さんは、「今日ご覧になって面白かったら、誰かに『面白かった』と言うてください」とお客さんに口コミを依頼。「そうしてもらえたら映画が“幸せ”になる」と映画が日本中に広がっていくのを願います。さらにイタズラっぽい表情で國村さんは「『崖のシーンで、あいつ怖がってたんやな』とまた観てもらえたら」と、リピート鑑賞のお願いも欠かしませんでした。

#京都国際映画祭 #國村隼 #ヴァンニャ・ダルカンタラ

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