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京都国際映画祭2017 開催の結果報告

2017年10月15日(日) お知らせ

京都国際映画祭2017は、10月15日(日)に全ての日程を終了しました。
2017年10月12日(木)~15日(日) 4日間の開催について、主な結果を報告させていただきます。

受賞者

京都国際映画祭2017の各受賞者は、以下の通り決定いたしました。

 牧野省三賞 


受賞者 新藤次郎
--受賞コメント
とにかく光栄です。この受賞で映画人の端くれに認めて頂いたという思いが強いです。賞を汚さないようがんばりたいと思います。

 三船敏郎賞 


受賞者 浅野忠信
--受賞コメント
本当に今日はありがとうございます。大先輩の三船さんの賞をもらえるというのは本当にうれしいです。心の中に常に葛藤があり、そういう中で、僕はお会いしたことはないですが、心の中で何度か三船さんに尋ねたことがあります。僕の勝手な思いですが、三船さんに答えていただいて、それで納得していました。こうして三船さんの賞をいただいて、本当にうれしいです。これからも三船さんのような俳優を目指して頑張ります。本当にうれしいです! 最高です!

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審査委員会 佐藤忠男
--三船敏郎賞 選考理由
この賞は“年度賞"とか、今年一番いい賞というものではなくて、三船敏郎さんのように日本を代表する役者と言える人に贈られます。『幼な子われらに生まれ』や『沈黙』など、見事に日本を描いた作品に出られました。『幼な子われらに生まれ』は非常に複雑な悩みを持ちつつも静かに黙って、耐えているというよりずっと挑戦している役。四方八方に気を遣いながら泰然自若としているのは日本人の一つの理想像じゃないでしょうか。日本を代表すると胸を張って推薦できる方だと思います。今年は非常に楽に選べました。

 クリエイターズ・ファクトリー 


映像、音楽、絵画、写真、アニメ、CG、ファッション、工芸など様々なジャンルのクリエイターが表現できる場を作り、才能あるクリエイターの発掘、育成を目指し、世界に発信する公募型プロジェクト。
アート部門では、絵画、工芸、写真、立体造形などのアートジャンルが応募対象です。また、子どもの自由な発想から生まれるアートを対象とした「子ども部門」も設立されています。
「映像部門」「アート部門・子ども部門」全応募者を対象に審査員による選考が行われ、それぞれ「イオンシネマ京都桂川」「元・立誠小学校」での上映、展示を行いました

映像部門:応募総数150作品
アート部門:応募総数:169作品(アート部門:47作品、子ども部門:122作品)
エンターテインメント映像部門
グランプリ
中川駿監督『カランコエの花』
準グランプリ
村山和也監督『堕ちる』
優秀賞
山口淳太監督『今夜、ごはん行きませんか?』、古川原壮志監督『なぎさ』


アート部門
優秀賞
田中良典さん『この波は、あの波と繋がっている。』

子ども部門
優秀賞
中村道隆くん(小学1年生)『準惑星エリスと探査衛星「モルフォ」』


エンターテインメント映像部門グランプリ
中川駿監督『カランコエの花』
--受賞者コメント
今回の作品はLGBTをテーマにした作品なんですけれども、社会の中で、LGBTに限らず生き辛い思いをされてる方にとって、何か力になれればなと思って、今回この作品を作りました。その作品がこういった形で上映の機会を頂けて、尚且つこうしたグランプリという形で評価して頂けたこと、本当に光栄に思っています。
これからも上映の機会、いくつかございますので、是非いろんなところで一人でも多くの方にご覧頂きたいと思います。

アート部門 優秀賞
田中良典さん『この波は、あの波と繋がっている。』
--受賞者コメント
まさかこのような賞をいただけるとは思わず、台北からメッセージを送ります。今回の作品はキーボードを使用し、言葉を使って製作いたしました。言葉というものは波形になって、誰かの心に届く。その心がまた、誰かの言葉になって、また別の誰かに届く。波というものが世界をつなげているということを表現しています。日本と台北は波でつながっています。今の私の言葉もインターネットの波を介して台北から皆様にメッセージが届いていることに喜びを感じています。

子ども部門 優秀賞
中村道隆くん 『準惑星エリスと探査衛星「モルフォ」』
--受賞者コメント
めちゃくちゃうれしいです!人工衛星の色とかけっこう考えてつくったので、そこがいちばん大変でした。
開催期間来場者数:333,805人
来場者数は、12日(木)から15日(日)までの4日間、映画祭各開催会場で、333,805人を記録しました。


映画上映本数:101作品
アート作品:約500展示
参加アーティスト:約130名
実施アート企画:35企画
映画祭期間中の映画の上映作品本数は101作品となりました。よしもと祇園花月・イオンシネマ京都桂川・TOHOシネマズ二条・T・ジョイ京都 他にて上映され多くのお客様にご来場いただきました。また、アート作品は、約500展示となり、元・立誠小学校を始め17会場で展示がおこなわれ連日、多くのお客様にご来場頂きました。


映画発祥の地ならではの様々な趣向を凝らした京都の映画祭や映画・アートイベントと連携させていただきました。
京都には、「京都国際映画祭」だけでなく、映画発祥の地ならではの様々な趣向を凝らした映画祭や、映画イベントがたくさん開催されています。そんな京都で開催されている映画祭やイベントと連携させていただきました。
連携映画祭
祇園天幕映画祭、京まちなか映画祭、京都アマチュア映像祭、京都国際インディーズ映画祭、京都国際学生映画祭(招待上映企画)、京都国際子ども映画祭、京都大学東南アジア研究所「Visual Documentary Project 2016入選作品+アジアのドキュメンタリー作品選」

連携企画
「東アジア文化都市2017京都」パートナーシップ事業、大政奉還150周年記念二条城ライトアップ、お茶の京都博実行委員会「お茶の京都博」、京都府/乙訓商工・観光協議会「京都・かぐや姫観光」、おもちゃ映画ミュージアム「日本アニメのベテランクリエイターたち大集合『G9+1プロジェクト』原画展」


西本願寺 南能舞台にてオープニングセレモニー開催
10月12日(木)に「古都京都の文化財」として、世界遺産に登録されている西本願寺の重要文化財である南能舞台、国宝の書院にてオープニングセレモニーが華々しく行われ、日本映画の発展に寄与した映画人に贈られる「牧野省三賞」を受賞された新藤次郎プロデューサー、「三船敏郎賞」を受賞された浅野忠信さんの授賞式が行われました。また、セレモニーでは433名の出席者が参列しました。


特別招待作品、五社英雄特集、サイレント/クラッシック映画、京の映画、TVDIRECTOR'SMOVIE、本年度より上映カテゴリーに追加されたアニメーションなど多彩なラインナップを上映。
特別招待作品
『火花』、『KOKORO』、『We Love Television?』 他
サイレント/クラッシック映画
『伝説のコメディエンヌ 麗しきハリウッドの大スターたち』、『喜劇の女王メーベル・ノーマンド』 他
五社英雄特集
『人斬り』、『御用金』、『鬼龍院花子の生涯』 他
アニメーション
『劇場版 薄桜鬼第一章京都乱舞』、『るろうに剣心-明治刺客浪漫譚-』 他


『生生流転』をテーマにさまざまな会場でアート展示・イベントを実施
京都駅・駅前広場
橘宣行『銀河鉄道たちばなDX』
橘宣行による機関車を模した鋼鉄製のオブジェを京都駅・駅前広場に展示しました。ハンドルを回すとライトが点灯するなど、作者が子どもの頃に見たアニメへの憧れが形になった作品に多くの方々が集まりました。

京都芸術センター
LIMITS『Digital Art Battle in KYOTO』
世界大会も開催され盛り上がりをみせるデジタルアートのバトルイベント「LIMITS」を「東アジア文化都市2017」との連携企画として京都芸術センターにて開催しました。

京都市内周遊
イチハラヒロコ『アートタクシー』

元・立誠小学校
『精華百花展 陶器展・陶器市』、『アニメを通して見る京都の世界』、井村一登『wall-orderdered』 他

京都府立京都学・歴彩館
『国際デジタルえほんフェア』

京都府立植物園
Yotta『穀(たなつ)』、お茶の京都博『お茶の京都コンセプトカー展示』、石原和幸『よしもと園芸 in 京都』 他

藤井大丸
STIK『SHUTTER BOMB in KYOTO』、銀シャリ鰻和弘『鰻の1コマ入魂展』

京都マルイ
『京都国際映画祭2017×京都マルイ~栗山義勝、はまぐちさくらこ、たいぞう、野性爆弾くっきー~』

京都伝統産業ふれあい館
月亭方正 笑福亭笑利『伝統工芸を纏って落語を一席』、『京の職人ワークショップ』 他


SDGs(エスディージーズ)~世界を変えるための17の目標
映画祭期間中、新喜劇や参加型イベント、ライトアニメーションを通じてSDGsのメッセージを伝えました

SDGs花月
芸人のネタや新喜劇の中に、SDGsの掲げる様々な目標を織り込み、笑いを通じてSDGsを伝えていくイベントを実施しました。第1部では、木村祐一が180人の芸人たちにインタビュアーとして肉薄した作品「ワレワレハワラワレタイ ウケたらうれしい。それだけや。」を上映。第2部では、人気芸人がSDGsの17の開発目標を盛り込んだネタを披露、優勝者を決定するSDGs-1グランプリと、豪華メンバーによるSDGs吉本新喜劇を多くの方々に楽しんでいただきました。

そうだ!どんどん がんばろう!スタンプラリー
岡崎公園では、タレントのスタンプを集めながら、ゲーム感覚でSDGsに触れる参加型イベントを実施しました。

未来人からのメッセージ
個性的なキャラクターたちが「SDGsの掲げる17の目標」を歌に乗せて伝えるライトアニメーション動画を映画祭各会場で放映しました。
国内外で活躍する才能の発掘を目指した長期プロジェクト
「原作開発プロジェクト」
原作開発プロジェクトは、よしもととさまざまなユーザー投稿型サービスがタッグを組み、枯渇している原作を開発し、才能を育成していける新たな仕組みを生み出すプロジェクトです。ユーザーが自身の小説作品をセルフ出版できるAmazonの“Kindleダイレクト・パブリッシング"、あなたの人生体験を投稿するサイト“STORYS.JP"、ユーザーがマンガやイラストを気軽に投稿できるサイト“MediBang!"、この3サービスを通じて、それぞれグランプリ作品を決めるコンテストを行っています。グランプリ受賞作品は、よしもとのサポートで再出版・映像化、Amazonでの販売・映像配信といった作品に応じたアウトプットの機会を⼿にし、よしもとの制作・PR・マネジメント力により、原作と才能を最大限引き出し、世に輩出していきます。本映画祭では、2017年4月より作品募集を開始した、“MediBang!"による <マンガ部門>のグランプリ作品発表を行いました。また“Kindleダイレクト・パブリッシング"による <小説部門>と“STORYS.JP"による <ノンフィクション部門>の第二回作品募集を開始しますことを発表しました。

Medibang! <マンガ部門>第一回グランプリ
受賞者:銀甫(インフ)氏 [台灣台南市/23歳]

タイトル:『人偶』
あらすじ:
最愛の一人息子を亡くした町一番の木工職人が、寂しさのあまり人形を作り、魂を込める。少年の形をした、命を吹き込まれたその人形には、ある重要な二つのルールがあった……。親子の愛の本当の意味を問う、衝撃的なラストに注目!
<参考>応募数463作品

 統括コメント 


京都国際映画祭アートプランナー
おかけんた
--総括コメント
今年、元・立誠小学校が90周年を迎えるのですが、残念ながら10月の『京都国際映画祭』をもって再整備となります。その立誠小学校にキャプションをつけたりして、「ありがとう、立誠小学校」といった形で小学校を作品に見立てて展示もさせていただきました。クリエイターズ・ファクトリーに関しても、最後の立誠小学校に作品を展示したい方がたくさん、いらっしゃいました。審査も難航しましたが、たくさんの来場者に長時間、展示室に滞在してくださったことが喜ばしいことでした。また、今年、子どもの部で初めて映像作品が3本出されました。小学生が2本アニメーションを作り、1本は家を食堂に見立てた映像を作りました。『京都国際映画祭』ならではのクリエイターズ・ファクトリー、つまり「映画もアートもその他の全部」のその他の部門に映像作品がありました。これは今後が楽しみになったクリエイターズ・ファクトリーとなりました。

京都国際映画祭総合プロデューサー
奥山和由
--総括コメント
本映画祭の使命をあらためて痛感した4日間です。
これからも映画に命を懸けた監督を一人一人よみがえらせていきます。

京都国際映画祭実行委員会 名誉実行委員長
中島貞夫
--総括コメント
今回の映画祭は劇場も展示会場も含め、参加者の層が広がって来たと思いました。
映画祭が一歩一歩京都の中に定着し、新しい芽生えが始まったと感じています。

京都国際映画祭実行委員会 実行委員長
中村伊知哉
-- 総括コメント
西の方に陽が沈むと、東山界隈も何となくひんやりとする季節になってきました。「映画もアートもその他も全部」“京都三泊四日"、楽しんでいただけましたでしょうか。今朝は俳優の菅田将暉さんが韓国の釜山国際映画祭から『火花』の舞台挨拶に駆け付けられました。『火花』をはじめ、その他の作品をあちこちでご覧いただきました。アートも、今年最後になる元・立誠小学校での展示や、東西南北あちゃこちゃの会場でご覧いただきました。西本願寺の能楽舞台というこの上ない場所からスタートした『京都国際映画祭』ですが、あちこちたくさんの場所で、行政に支えていただき、スポンサーにもご支援をいただきました。外国のプレスの方に「映画祭のようで映画祭でない、アート展のようでアート展でない、今後、『京都国際映画祭』はどう広がるのかと尋ねられました。私は「全然わかりません」と答えました。それは、京都の力と集まった皆さんの掛け算で、可能性は無限大にあるからです。5回目も続くよう、改めて一から精進したいと思います。おおきに、ありがとうございました。また来年、よろしゅうに。

開催概要

日程
本開催:2017年10月12日(木)~15日(日) 4日間開催

開催会場
全会場:31会場

西本願寺 - 10月12日(木)
よしもと祇園花月 - 10月12日(木)~10月15日(日)
元・立誠小学校 - 10月12日(木)~10月15日(日)
岡崎公園 - 10月13日(金)~10月15日(日)
京都伝統産業ふれあい館 - 10月12日(木)~10月15日(日)
大江能楽堂 - 10月13日(金)~10月15日(日)
京都府立京都学・歴彩館 - 10月14日(土)~10月15日(日)
京都府立植物園 - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオンモール京都桂川/イオンシネマ京都桂川 - 10月13日(金)~10月15日(日)
イオンモールKYOTO - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオンモール京都五条 - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオンモール久御山 - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオンモール高の原 - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオンモール草津 - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオン近江八幡ショッピングセンター - 10月14日(土)~10月15日(日)
イオン洛南ショッピングセンター - 10月14日(土)~10月15日(日)
ジェイアール京都伊勢丹 - 10月11日(水)~10月17日(火)
京都駅ビル - 10月6日(金)~10月15日(日)
京都タワーサンド - 10月6日(金)~10月15日(日)
京都マルイ - 10月12日(木)~10月15日(日)
藤井大丸 - 10月2日(月)~10月15日(日)
T・ジョイ京都 - 10月12日(木)~10月14日(土)
TOHOシネマズ二条 - 10月13日(金)~10月15日(日)
大丸京都店 - 10月11日(水)~10月31日(火)
京都芸術センター - 10月12日(木)~10月13日(金)
ワコールスタディーホール京都 - 10月4日(水)~10月14日(土)
下京図書館 - 10月14日(土)
岩倉図書館 - 10月12日(木)~10月15日(日)
吉祥院図書館 - 10月15日(日)
向島図書館 - 10月15日(日)
京都大学稲盛財団記念館 - 10月13日(金)

主催
京都国際映画祭実行委員会

運営
株式会社きょうのよしもと
※京都国際映画祭実行委員会より運営を委託された会社です。

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